建築基準法は、なぜコロコロと変化していくのであろうか。昭和四一〜四五年に開通して、今回の震災で崩壊した阪神高速道路の支柱を支えるヨコの鉄筋の間隔は三〇センチだという。鉄筋を三〇センチ間隔で這わせて、その上からコンクリートで固めて支柱を造っていた。それが今の土木基準では、さらに鉄筋を密にする「一○センチ間隔」でなければ、土木の耐震基準にパスできなくなっている。だから「古い建物は壊れやすい」ということになるのだ。「それなら、最初から厳しい建築基準にしておけ」と誰もが思う。本当にその通りだ。過去には、関東大震災といういい材料がめったではないかと思うが、残念ながら当時はほとんどが木造カワラ葺き屋根の一戸建ての時代。その当時の高層ビルといえば今でも東京駅の丸の内側に建つ「丸ビル」だけしかなかった。つまり、まともな耐震建築の計算など、誰にもできなかったのである。建築基準法は、大きな地震があって始めて見直されてきたという。いつも後手後手の発想でしかない。
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